○世界
世界へ羽ばたく選手つくり
例えば、16歳の女性を9秒99にするために、おまえは何をするか?
日本は1+1は2と出ます。
アメリカは16歳の女性に何かを足して、100メートルを9秒99にしなければいけない。
おまえはこの9秒99にするために何ができる?
こういう教え方をします。
日本は小学校、中学校のときに、タイムがいい子を連れてきて、
それにトレーナーを足せば9秒99になるんじゃないかという予測のもとにスタートします。
逆なんです。
目標が9秒99なんです。
フランシス・ジョイナーが目標なんです。
だとしたら16歳の女性に、今から何年後に9秒99にできると思う、という命題を出すんです。これが毎日のレポートです。
さまざまな分野からメンタルトレーナーが必要、
栄養士が必要、
そして体の骨格は何センチ必要、
16歳では、もう9秒99は無理だと思うんであれば、
では何才の子供だったら9秒99にできるんだ?
8歳か? 6歳か? というのを毎回毎回命題で出されます。
それがプロのスポーツ選手を育てていくという意味合いです。
例えば、16歳の選手が24歳で9秒99になる可能性があるよというのを見つけだしたら、
それには年間予算は幾らかかるんだ?
どこからお金が出るんだ?
研究費として出すのか、
トレーニング費用として出すのか。
例えば、ゲータレードというところがスポンサーを出して、
ナイキというシューズ、さまざまなスポーツメーカー、栄養、医薬、そして研究施設、
それからトレーニングルームというのが全部入って、
初めて1人の選手をつくり出す。
大体可能性として2,000人の16歳の女性を集めて、
全員陸上の選手、それも11秒を切っている2,000人の選手、
身長が175センチ以上でという分類をしていくと、
2,000人を集めるのに、8歳のときからトレーニングを始めないと2,000人にならないのです。
8歳の子供を16歳のときに11秒フラットにして、175センチの子供を見つけるために、
8歳の子は2万人いないと9秒99が目標にならないのです。
この子の予想身長は何センチになるよ、だからこの子は陸上競技に行かせて、と全米中におふれを出す。
9秒99に到達するような女の子は、うちの州には1人もいないよという州もあります。
その中から2万人の子供を集めて2,000人に絞って、
その2,000人の中からたった1人にして9秒99をねらわせようというのが、国家プロジェクトなんです。
これをやっていたのが東ドイツ、もう今はないですね。
東ドイツ、チェコスロバキア、ユーゴスラビア、スロベニア。
赤ちゃんが生まれたときに、あなたのお父さんとお母さんの身長は幾つ?
お父さんは何をやっていた?
お母さんは何をやっていた?
小指と人指し指の第1、第2関節の比率を出して、
この子の予想身長は何センチになる、
この子は水泳に行かせよう、
この子は新体操に行かせよう、
この子は球技に、
サッカーに行かせようといって、
小学校に入る前に全部分けてしまう。
そういう国です、国家プロジェクトなんです。
そして金メダルを取れば、
金メダルを取った男性、女性を結婚させてあげよう、
結婚したら家を差し上げよう、家も車もあげるよ。将来的には、
次に生まれた子供たちは国にちょうだいねという形で、
生まれたときからずっと体操だけ、サッカーだけ、水泳だけという形です。
そういう国に、日本は勝てるわけがないですね。
自由な発想、自由な余暇時間、子供たちの自主性、
運動能力の開発、勝てないです。
どういうふうに、そういう子供たちを発見し、
あるいはどういうふうにしていかなければいけないかというのが、
今プロトレーナーとしての我々の命題です。
健康であればいい、けがをしない、運動能力の高い子であればいいという子供たちであれば、
幾らだって、いろんなスポーツ、いろんな体験ができると思います。
ところが、あれはだめ、これはだめ、早くやりなさいというように規制をしていたら
何も出来ない子供が出来上がるのです。
講演依頼はシステムブレーン で
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