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  スポーツトレーナー櫻井優司TOP >> 講演会 >> 高校での講演 >> 選手との距離

 ○選手との距離

  目標

  確かにF1という頂点を迎えた、頂点を目指すためのレーサーたちがたくさん僕のところに来ています。
  あるいはサッカーの選手、ラグビーの選手、
  アメリカンフットボールの選手が手首が痛い、首が痛いと言って来ます。
  治してあげることは可能です。


  だけど甘えてしまって、痛いと言えば休めるという、そういう構造になっている子供たちにはつっけんどんにします。
  あまり近づきません。
  目標や目的があって、出たい、行きたい、やりたいという意欲がこちらに伝わってくれば、
  常にそれを受け入れるようにしています。


  スポーツ業界、体育、あるいはレクリエーション、体験教育という分野がありますが、
  これからそういう分野に進まれる高校生の皆さんには、相手との距離、
  相手との感覚をぜひ大事に持ってもらいたいですね。


  どのくらいの距離でつき合わなければいけないかという距離感が非常に大事です。
  相手の目線に下がることは簡単です。
  例えば、ここに車いすの方が1人いらっしゃったら、その人に道をあけてあげるだけでいいんです。
  背中を押す必要はありません。


  全盲の方がいたら、方向を指示するだけで結構です。


  皆さんがいないときに、その方は1人で生きていかなければいけないんです。
  トレーナーがいないときに、選手は1人でトレーニングをしなければいけないんです。
  想像力を持たなければ、その人は生きていけないんです。
  24時間ついているわけにはいきません。


  あなたにも生活がある、あなたも食事やトイレやおふろがある。
  それが距離感なんです。
  選手にも距離感が必要なんです。
  べったり近づきすぎて、毎日毎日上げ膳据え膳でこのトレーニングはこうだよ、
  このアームカールはここに効くよ、入り口から出口まですべてやる必要はないんです。


  その選手の想像力を失ってしまいます。
  その距離感を忘れたときに、相手に依存してきます。


  私は車いすだから、櫻井さんに頼めば自動車で迎えにきてくれて、スキーに連れていってくれて、
  スキーの板を着がえさせてくれて、スキーの板をはかせてくれてという依存になった瞬間に、
  彼との信頼関係は消えてしまいます。


  「僕がいないときにはすべて自分でやれ」、僕がいても見守るだけです。
  指導はそこから先。
  その距離感を崩さないこと。
  どんなにかわいそうだな、つらそうだなと思っても、
  「立て、自分で乗れ、できるんだろう」。


  それが信頼関係に変わるまでそうします。
  その距離感が保たれなくなったから、
  最近は非常に冷たい世の中になってきました。


  電車の中でぶつかっても何も言わない。
  横をすり抜けるときに、ドドンとあたっても何も言わない。
  「おります」とか「あけて」と言えば簡単なんです。


  「通ります」と言えば簡単なのに、肩でどかしていく。  
  距離感が全然違う。
  せめてここに来ている皆さんや、ここに来ている方たちの友人、家族にはお伝えください。


  距離感を持ってください。
  ほんの小さな一言、「通ります」、あるいは「お疲れ」、これだけでいいんです。
  たった小さな一言、それがフィジカルトレーナーが選手とコミュニケートをとれる距離感なんです。


  講演依頼はシステムブレーン




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